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2009年5月10日 (日)

おかしくて可愛い不思議な世界

大きな鏡の前で、たぶたぶの豹柄のパンツをはくうさぎ。

からだをピンと伸ばして緑色の池にダイビングする豚。

物干しにつるされながら歌をうたうクマ。

エリザベスカラーをつけた犬。

ペンギンの形のペロペロキャンディーをなめるシロクマ。

それから、それから・・。

どれもこれも、ユーモラスでかわいくて。

 

ドイツの画家、ミヒャエル・ゾーヴァの日本では二度目となる展覧会。

「描かれた不思議な世界 ミヒャエル・ゾーヴァ展」

松屋銀座店にて、5月11日まで

すべり込みで行ってきました。

 

ゾーヴァの絵は、絵本やポスター、そして映画の中で観たことがありました。

絵本は『エスターハージー王子の冒険』

(作・イレーネ・ディーシュ、ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー)

ちいさなうさぎの王子を主人公にした物語に、ゾーヴァが挿画を描いたものです。

そう、豹柄のパンツをはいた姿を鏡に映してみるうさぎが、エスターハージーです。

落ちついた、どちらかと言えば暗い色調。

うさぎのちいささを大胆に表す構図のおもしろさ。

それでいて、どこかあたたかみのある質感。

実際、展示された原画を見ると、絵本の挿絵などは思っていた以上に小さい絵で、

つまりその小さな絵の中で、さらにちいさなうさぎや人物を細かく描いているのです。

挿絵以外で、かなりの大作である「箱舟」にしても、箱舟自体はほんとうに小さくて、

背景となる荒れ狂う暗い海の百分の一くらいじゃないかと思うほど(オーバーかも)。

それくらい、構図的に大小の比較が極端な絵が多くて、

そんなところにもゾーヴァのこだわりがあるのか、ないのか。

小さな箱舟の中には、さらにちいさな動物達がひしめいていて、

でも、それがおもしろくて絵に顔をくっつけるようにして、しげしげと眺めてきました。

そんな小さな世界に、ゾーヴァの遊び心がいっぱいつまっていて、

見過ごしにはできないわけです。

ゾーヴァには風刺画家という一面、というか、もっとも彼らしい一群の作品があり、

これらは、かなり毒もあります。ちょっと品の悪いものや、

怖い感じのものもあったりするのですが、でも、いつもどこか面白みがあって、

クスッと笑ってしまいます。

独特の風刺、ユーモアの感覚が、キャッチーで広告的ということもあるけれど、

もちろん私的には、絵本の挿絵に感じられるようなかわいらしさが好きです。

映画『アメリ』で、アメリの部屋にあった、ブタのスタンドや、

エリザベスカラーをつけた犬の絵も、オシャレでかわいいアメリの世界にピッタリ。

展覧会で、ゾーヴァ熱が上がったと同時に、『アメリ』をまた見たくなって、

帰りにはTSUTAYAに寄ってしまいました。

久しぶりに見たら、ブタのスタンドやエリザベスカラーの犬が、

「アメリは恋をしたのかな?」なんて、心配そうに話したりしてた!

かわいい・・。あのスタンド、マジで欲しいけれど自分の部屋には合いそうもないし。

ついでに書いておくと、『アメリ』はオシャレでかわいくて、大好きな映画。

アメリ役のオドレイ・トトゥも最高にキュート!

『アメリ』(2001・フランス)

監督:ジャン・ピエール・ジュネ

出演:オドレイ・トトゥ

 

大好きな画家さんが美術を担当した大好きな映画、ということでは、

もうひとつ、ニック・パークのウォレス&グルミットシリーズの、

『野菜畑で大ピンチ!』の背景画を担当したのもゾーヴァでした。

巨大ウサギが登場するアレですよ。

 

会場では、ゾーヴァのインタビュー映像なども流れていましたが、

依頼された絵を仕上げた後に、原画に上塗りして原型をとどめない状態にしてしまう、

という悪癖など、子どものような天才画家ならではのエピソードや、

ほんとうに絵を描くことが好きなんだなという印象を含め、

ゾーヴァのことがもっともっと知りたくなりました。

自分もそれほど彼の作品を観ていないことも改めて知ったので、

これからしばらくは、ゾーヴァの既出の作品をひろっていくつもり。

まずは絵本で『ちいさなちいさな王様』『クマの名前は日曜日』を読もうかと。

それから、ゾーヴァとは離れますが、話のついでに。

 
ウォレス&グルミットシリーズの最新作が、7月に公開予定です。

『ベーカリー街の悪夢』(2008・イギリス)

<特別同時上映>『チーズ・ホリデー』『ペンギンに気をつけろ!』『危機一髪!』

7月18日(土)夏休み、焼き立てロードーショー!

今回はパン屋になったグルミットたちが「パン屋さん連続殺人事件」に巻き込まれる、

ヒッチコックばりのサスペンス・コメディだそうです。

楽しみ~。

 

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